top of page

〈私の〉オブジェ・トゥルヴェ12/6 ★その4ブーレーズに“沼”る道🐟

  • yumiko segawa
  • 10月19日
  • 読了時間: 4分

〈私の〉オブジェ・トゥルヴェ12/6 ★その4

ブーレーズに“沼”る道🐟


---魚🐟が池で泳いでいるとき、ゆっくり泳いでいると思ったら急にスッと動くことがある。そういうイメージだよ(🗣️Boulez)


Hidéki Nagano 永野英樹さんのインタビュー、皆さんもぜひご一読を🥹✨

→11.8 ピエール・ブーレーズ生誕100年記念事業@京都コンサートホール 

ブーレーズへのオマージュより

前半

後半もある!


---“動きが大切”というブーレーズ独特の音楽の考え方がありました…


上記の魚さん🐟の記述は、間違いなくパウル・クレーの絵からブーレーズがインスピレーションを得たもの☺️


・金色の魚 1925

・魚の魔法    1925


(永野英樹先生と同学年で新作初演でずっとタッグを組んでいらした夏田 昌和先生にもクレーのFish Magic Tシャツでちょっと加勢していただきましょう🤭)


「動きが大切」って言葉もまさにきっとそう💡


これはあらゆるところで耳にすることだけれど、DVD「Eclat/ Sur Incises」でブーレーズはとても明確にパウル・クレーのことを話しているのでぜひご興味ある方は!📀 https://www.hmv.co.jp/news/article/601120059/


この京都でのブーレーズへのオマージュ公演では、血の気の盛んなブーレーズ若き頃の「フルートとピアノのためのソナチネ」を演奏されるとのことですが、同時期に語られるべき作品は、ピアノ弾きとしてやっぱり『ピアノソナタ第1番』なのです🥹

そしてこの日本初演者は、小林仁先生!!✨


「フルートのソナチネ」は、洗練のプロセス。

「ソナタ第一」は、削除のプロセス。


「ソナタ第一」がどうやって草稿段階から過激に大胆に削除されてカッコいい現在のブーレーズになっていったか、それがよくわかる音源資料を、bastille musipueから16ブーレーズピアノ作品全集(ピアノ:M.Wandeberg, N.Hodges)で聴くことができます♡


なんと、ここでは、第1ソナタの初稿ヴァージョンが収録されているのです。初期の長っぽいなんともジョリべっぽさとかがまだ残った、通奏低音付きの状況。興味深いです!

それと同時に、現在の「第1ソナタ」がいかにスタイリッシュでカッコいいかも、身に沁みる!


この辺りの経緯については当日配布のプログラムノート📖に書き綴りましたのでそちらで😉


たぶん、多くの人が見事な「ソナチネ」に魅了されていると思うけれど、アグレッシヴなこの「第1ソナタ」、私はずっと好きです✨難しいし、こんな大胆で新鮮なこと、ブーレーズにしか出来ないっていつも思う💫

音大の卒業試験で今後登場してほしい作品🥹(10〜12分程度)


「血の気」と「響きの良さ」


「血の気」って大事❤️‍🔥


特に第2テーマはペダル踏みっぱなしでも、許容できる驚異の「響きの良さ」です。私、ブーレーズ弾く時はプログラムに無意識にドビュッシー入れないのです。入れなくてドビュッシー成分溢れているから🌊


実は、今回世界初演する22歳の福士則夫 作品の終曲は「Ⅴ.  P-B (ブーレーズへのオマージュ)」なのですが、この時に先生が観察されていた作品はまさにこの『第一ソナタ』でした。主題系の作り方にその片鱗がみえます👀


この「響きの良さ」、気持ちよくなって病みつきになってしまうので、ぜひAmphion出版の第1ソナタの譜面を、


開いて…


弾いて…


沼って😉♡”


瀬川裕美子ピアノリサイタルvol.11 「ひとつの詩のはじまりーソナタからアンシーズへー」

〈私の〉オブジェ・トゥルーヴェobjet trouvé


▪️2025年12月6日(土)15時開演@TOPPANホール


🎫トッパンホール・チケットセンター


◽︎program◽︎


・P.ブーレーズ:ピアノソナタ第3番(1955-63)

P.Boulez: P.Boulez: Troisième Sonate pour piano

ーフォルマント1:アンティフォニー(断片)より

Formant 1: Antiphonie (fragments)

Antiphonie I.II, SigleI.II, Trait initial

ーフォルマント2:トロープ

Formant 2: Trope

ーフォルマント3:コンステラシオン

Formant 3: Constellation»


・P.ブーレーズ:スケッチの断片(1987)

P.Boulez: Fragment d'une ébauche


・福士則夫:5つの断片(1967)世界初演

Norio Fukushi: Five Fragments for piano

I, H

II, 技法について

Ⅲ, S,B, W

Ⅳ, Y.

V, P-B


・P. ブーレーズ:ピアノソナタ 第1番(1946)

P.Boulez: Première Sonate pour piano


・J.S.バッハ:フーガの技法 BWV1080より

「3つの主題によるフーガ」(断片)

J.S.Bach: Fuga a 3 [4] Soggetti BWV1080/19


・P.ブーレーズ:天体の1ページ(2005)

P.Boulez: Une page d' éphéméride


・W.A.モーツァルト:ロンド K.494

W.A. Mozart: Rondo K.494 F Dur


・P.ブーレーズ:アンシーズ(1994/2001)

P.Boulez: Incises

コメント


bottom of page