​お知らせ

5th CD  NEW RELEASE 

令和2年度(第75回)文化庁芸術祭参加作品

Produced by Toneforest co.Ltd Japan

(株)トーンフォレスト

2020年11月11日発売 

全国CDショップ オンラインにて予約発売中 

ハイレゾ配信サイト・ITunes他音楽配信サイトにて同時配信開始

窓のあるコンポジション ~B’ 

 Komposition mit fenstern

Boulez  ⇔ Beethoven

Boulez :Notations  or  3 Piano Sonates  or  Beethoven: 6 Bagatelles

―ベートーヴェンをブーレーズと同じ熱いタッチで、2000年の前の狂気を明らかにしようとする―

 

ブーレーズが「錯乱の組織化」により70年前に夢見たピアノのモデルニテ、その狂気の響きは、瀬川さんの中でまだアクチュエルに生き続けている。

 

ブーレーズが亡くなって一つの時代が終わったのは確かだ。しかしここに刻まれた音は、冷めた歴史やドキュメントとは無縁なもの。換言すれば当時のブーレーズの熱いマグマの奔流が瀬川さんの体や心に流れ続けていると感じた。

 

   --ライナーノーツより--  野平一郎   (作曲家・ピアニスト

『窓のあるコンポジション』~B’  

   ノタシオン ⇔ ソナタ⇔ バガテル  

Komposition mit Fenstern

 

Boulez: Notations  or  3 Sonates  or Beethoven: 6 Bagatelles  

 

・ブーレーズ:12のノタシオン ~8 & 9 (1945)          

P.Boulez  /   12 Notations 

① Ⅷ  Modéré jusque’ à trés vif   (0 :52 )

② Ⅸ  Lointain,Calme              (1 :35 )

 

・ブーレーズ:ピアノソナタ 第1番 (1946)

P.Boulez  /  Première Sonate pour piano  

③ Ⅰ.Lent           (4 :11  )

④ Ⅱ.Assez large    (4 :24  )

     

・ブーレーズ :12のノタシオン ~6 & 7    

  P.Boulez  /    12 Notations

⑤ Ⅵ  Rapide       (0 :25 )

⑥ Ⅶ  Hiératique    (1 :07 )

 

・ブーレーズ:ピアノソナタ  第2番 (1947~48)

P.Boulez  /   Deuxième Sonate pour piano

⑦ Ⅰ.Extrêmement rapide   (6 :31 )

⑧ Ⅱ.Lent                  (10 :10 )

⑨ Ⅲ.Modéré, presque vif    (2 :16 )

⑩ Ⅳ.Trés librement, avec de bresques oppositions de mouvement et de nuances   (10 :29 )

 

・ベートーヴェン:6つのバガテル 作品126  (1823~24)

L.v.Beethoven  /   Sechs Bagatellen op.126

⑪ Ⅰト長調 G Dur :Andante con moto    (2:57 )

⑫ Ⅱト短調  g moll :Andante             (3:05)

⑬ Ⅲ 変ホ長調 Es Dur :Andante          (2:01 )

⑭ Ⅳ ロ短調 h moll :Presto               (4:53 )

⑮ Ⅴ ト長調 G Dur :Quasi allegretto      (1:56 )

⑯ Ⅵ 変ホ短調 es moll :Presto       (3:25 )

 

・ブーレーズ:ピアノソナタ 第3番 (1955~57)

P.Boulez  /   Troisième Sonate pour piano            

 

~トロープ   Formant 2: Trope 

⑰ コメンテール Commentaire. Nettement moins lent – attacca :       (1 :42 )

⑱ テキスト   Texte.  Presque lent – attacca :                      (1 :03 )

⑲ パレンテーズ Parenthèse. Nettement au-dessous de Lent – attacca :  (1 :46 )

⑳ グロース   Glose.  Lent                                        (1 :32 )

 

~コンステラシオン  Formant 3: Constellation       

㉑ ポワン1  Points1.  Suspendu    (0 :33 )

㉒ ブロックⅠ BlocsⅠ. Vif       (3 :07 )

㉓ ポワン2  Points 2.  Suspendu      (2 :23 )

㉔ ブロックⅡ  BlocsⅡ. Lent          (3 :15 )

㉕ ポワン3  Points 3. Suspendu       (1 :52 )

㉖ メランジェ  Mélange.  points et blocs. Modéré / Vif   (0 :34 )                     (total  78 :05 )

ごあいさつ

 

2016年からここ数年、Boulezが心から共感を寄せたスイスの画家Paul Kleeの作品、題名、『造形思考』を手掛かりにして、Boulezのソナタを核に、バッハからロマン派、近現代に至る諸作品、および日本人作曲家の委嘱新作品と連関させ、一夜のリサイタルとして響かせる試みとして「Paul Kleeリサイタル」vol.5.6.7を開催してきました。 

 

それらの記録として、vol.5リサイタル直後には、1回限りの生演奏の集中と興奮を再び新鮮に!とセッション録音に臨み、(3rdCD『肥沃の国の境界にて』) 前回はvol.6.7の2回のリサイタルのライブ演奏を切断・解体、再構成し、1枚のCDに。(4thCD『アフロディテの解剖学』) そして今回のnew 5thCD『窓のあるコンポジション ~B’』は、生のリサイタルに先駆けてのセッション録音です。その後に開催されるvol.8リサイタルのライブ演奏の予感もありつつ、「輝く断片」に向き合ったレコーディング現場から生まれた本CDは如何に……?   

​                     瀬川裕美子 Yumiko Segawa

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2000円 税込 (今月11月末まで) 振込用紙同封

☆ segaway-project 瀬川裕美子ピアノリサイタル

一連のパウルクレーリサイタル関連

3rdCD 『肥沃の国の境界にて』に続く待望のライブ CD!

全国CDショップ オンラインにて発売中

ハイレゾ配信サイト・ITunes他音楽配信サイトにて同時配信開始

 

文化庁芸術祭参加作品

 ​委嘱新作品 世界初演作品3曲収録

★「レコード芸術12月号」準特選盤!

  「オーディオアクセサリー」1月号今季の特選、推薦盤!

《アフロディテの解剖学 

Anatomy ofAphrodite》

 瀬川裕美子ピアノリサイタルvol.6&7ライヴ 

                切断・解体・再構成~ 

 

① バッハ:オルガン・コラール《汝の玉座の前に今や歩み寄り》BWV668       

J.S.Bach: Orgelchoral 《Vor deinen Thron tret ich hiermit》

 

② ピート=ヤン・ファン・ロッスム:amour (2018) -世界初演-                        

Piet-Jan van Rossum: amour (winter/summer 2018)--world premiere--

 

ストラヴィンスキー:ピアノソナタ (1924)

Igor Stravinsky: Piano Sonata

③ 第1楽章 ♩=112                                                               

④ 第2楽章 adagietto                                                            

⑤ 第3楽章 ♩=112                                  

 

⑥ 鈴木治行:Lap Behind-委嘱新作(2017)-世界初演-          

 Haruyuki Suzuki : Lap Behind  (a commissioned work)

 

⑦ モーツァルト:幻想曲 ハ短調K.396(断片)(1782)                

W.A.Mozart : Fantasy cmoll K.396

played as fragment  ,without the completion by Stadler

 

⑧ クセナキス:ヘルマ -ピアノのための記号論的音楽 -(1960~61)          

J.Xenakis:Herma

 

⑨  近藤譲:三冬 –委嘱新作(2019)-世界初演-                                          

Jo Kondo: Three winter Months --commissioned work ,world premiere--

 

バッハ:パルティータ第6番 ホ短調 BWV830

J.S.Bach : Partita no.6 e moll BWV830

⑩ Ⅰ.トッカータ Toccata                                                         

⑪ Ⅱ.アルマンド Allmande                                                       

⑫ Ⅲ.コレンテ Corrente                                                         

⑬ Ⅳ.エア Air                                                                 

⑭ Ⅴ.サラバンド Sarabande                                                      

⑮ Ⅵ.テンポ・ディ・ガヴォッタ Tempo di gavotta                                  

⑯ Ⅶ.ジーグ Gigue                                                               

encore…

 

⑰ ブーレーズ:12のノタシオン~ 第2曲                                                                             

P.Boulez: 12Notations ~no.2                                                  

⑱ バッハ:コラール「われらの苦しみの極みにあるとき」BWV432弾き歌い        

切る、わける?わからない?  

     ~『アフロディテの解剖学』へ

 

 「道しるべ」は何だろう?

……瀬川裕美子は、ふたつのリサイタルから、一枚のアルバムをつくる。

それぞれの楽曲は、よく知った作曲家の、作品の名と、ぼんやりとうかぶその名のスタイルを、置かれた文脈のなか、予想外の輝きをはなつ。

個々の作品の持つものが、文脈で変わる。

それは、リサイタルでのプログラム、演奏とも異なったもの。

前後にあるもの、一つ目二つ目の積み重ねのなかで生まれるもの。

                      -ライナーノーツよりー

​        小沼純一(音楽・文芸評論課家)

《アフロディテの解剖学 Anatomy of Aphrodite》                

~瀬川裕美子ピアノリサイタルvol.6&7ライヴ 切断・解体・再構成~

                                           

                                      瀬川裕美子

 

今回リリース予定のリサイタルライヴCDは、過ぎ去った一期一会のリサイタル本番の音響空間を、新たに新鮮な瞬間としてお伝えする試みとして、2019年3月トッパンホールでのスイスの画家パウル・クレーの作品をテーマにしたvol.7『オルフェウスの庭~線・この世界の厚みの中へ~』と、その前回のvol.6『ドゥルカマラ島~時間の泡は如何に?d→d~』の2公演の全プログラムを、それぞれのまとまりから切り離し、クレーの別の作品、『アフロディテの解剖学』の「切断・解体から再創造」という制作作業をコンセプトに、1枚のCDとして再構成してみました。

 

クレーは、自身の一旦完成した作品を切断することで異なる作品を再創造する手法を、生涯200点余りの作品で繰り返し取ってきました。フォルムの関係性を断ち、異なる構成の種とする……。作品にメスを入れ3部分に切断し、その中央部を『アフロディテの解剖学』、そしてその両脇部分を『作品1915,45のための両翼部』、という2つの作品に。今回、私はその逆の作業をしたことになります。

 

『アフロディテの解剖学』のもと作品は、黒の帯状のフォルムが至る所に刺さっているようにも見え、中心は曖昧にされている。ここにクレーの切断作用が可能だった理由があるのかもしれません。題名が示す通り、ここではギリシア神話に登場する、美と豊穣の女神「アフロディテ」の人体の断片がこの画面上に配されていて、手などが描かれた「両翼部」を失ったこの作品からは、その断片がより断片らしく機能していて、中心が無くなっています。

 

「中心かつ不在」。この再創造CDには明らかに欠けている、見えない中心があります。この2つのリサイタルの選曲で、核としてきたブーレーズの『ピアノソナタ第2番、3番』。本CDの中ではたとえ聴こえなくても、見えない「中心かつ不在」として全体の支えとなっています。

 

今後、ブーレーズの「Work-in-progress」の精神にのっとって、また新たな創造として「ブーレーズ:ピアノソナタ全3曲」のセッション録音と、一夜のリサイタルに臨めればと思っています。

その予感としての今回のCD、『アフロディテの解剖学』~瀬川裕美子ピアノリサイタルvol.6&7ライヴ 切断・解体・再構成~。

 

2017年、リサイタル直後にセッション録音として発表した、この一連のクレー作品をテーマとしたリサイタルのCD第一弾『肥沃の国の境界にて』とはまた別の味わいで、より実際に近づいたライヴ盤として、クレーの織りなすパースペクティブな音響空間楽しんで頂けましたら幸いです。

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瀬川裕美子ピアノリサイタルvol.7

オルフエウスの庭~線・この世界の厚みの中へ~   2019年3月23日(土)16時開演 15:30開場

                                                       トッパンホール

 

分裂は始動

    なめらかな連続性の中をゆらぐ

           折り畳む 展べ開く

              織り込まれるカオスアトラクー   

協力  

日本パウル・クレー協会  

(株)トーンフォレスト 

 

                  後援

(株)松尾楽器商会/日本現代音楽協会/

日仏現代音楽協会/

国立音楽大学東京同調会/

国立音楽大学附属高等学校同窓会

オルフェウス通信掲載中

★2018年1/21(日)瀬川裕美子ピアノリサイタルvol.6 @トッパンホール

ドゥルカマラ通信掲載中

プログラム program

 

●バッハ:オルガン・コラール《汝の玉座の前に今や歩み寄り》BWV668

  J.S.Bach: Orgelchoral 《Vor deinen Thron tret ich hiermit》

●ブーレーズ:ピアノソナタ第2番(1948)

  Pierre Boulez: 2èmeSonate pour piano

●ピート・ヤン・ファン・ロッスム:amour (2018) -世界初演-

  Piet-Jan van Rossum: amour (winter/summer 2018)–world premiere-

 

●ストラヴィンスキー:ピアノソナタ(1924)

   Igor Stravinsky: Piano Sonata

●近藤譲:委嘱新作品 -世界初演- 

     Jo Kondo: commissioned work –world premiere-

●バッハ:パルティータ第6番 ホ短調 BWV830

    J.S.Bach : Partita no.6 e moll BWV830

コンセプト concept

 

オルフェウスの庭 ~線・この世界の厚みの中へ~
   

                    分裂は始動  なめらかな連続性の中をゆらぐ

                    折り畳む  展べ開く  織り込まれるカオスアトラクター

 ブーレーズ全3曲のソナタを、これまでのリサイタルVol.5では、12音音列から自由に飛躍した活発な第1番を、前回Vol.6では、「管理された偶然性」のコンセプトで着手された第3番を取り上げ、今回Vol.7、いよいよ大規模で難解な第2番を演奏する。

 

 過去の遺産であるソナタ形式やカノン形式の解体や破壊するためのパワーは、無機軸、非連続とも思える粗野な身振りを伴って増殖していく。しかし、私のこれまでのブーレーズ体験で、その背後に、常にカオスを組織しようとするアトラクターのような密になろうとする凝縮の働きを感じてきた。たとえば、この第2番全楽章に見え隠れするB-A-C-H音型と、その類似音型。バッハへのオマージュ(捧げもの)とも思える、この密集した4音型に内在するせめぎ合う働きは、「一筋の時間の進展」の中に息づく。明確だったものが次第に不明瞭なものへと溶解され、水平に垂直に折り畳まれ、終いには破片となって飛び散り、この世界の厚みの中へと織り込まれていく。

 

 ストラヴィンスキーのソナタは、ブーレーズとは全く異なる方法でバッハを讃える。破壊ではなく、今、この大地を踏み鳴らし、生き生きと懐古する。

 「一筋の時間の流れ」はもう一方、近藤譲氏の引き裂かれた一本の旋律線の中に仕込まれた迷宮の中へ。聴き手の知覚ははぐらかされる。そこには単純な明確さはない。されどブーレーズのように知覚を限界まで押しやるほどの複雑さには踏み込まない。あくまでその間で。故に、聴き手に自由なグルーピングを行える場が与えられる。今回はどんな迷宮が用意されるのか、まだ…わからない。

 オルフェウスの庭を無限速度で展べ開くブーレーズ作品の後に、ピート・ヤン ファン ロッサム氏の“amour”。彼は私たちに何かを仕掛けたりはしない。この曼荼羅のようなオルフェウスの庭の中をゆらぐ。Saying as much as possible with as little material as possible..(by Rossum) 梵字の一文字が深淵な世界を繰り広げる。非常にスタティックな音空間。

 

 オルフェウスの庭のほぼ中央部にある窓。ミクロの内部に吸い込まれていく。マクロの外界に飛び出して行く。その先はいずれも、またこの同じ迷宮のオルフェウスの庭。あちら側とこちら側を繋ぐ墓場=窓からオルフェウスの竪琴が聴こえてくる…。窓=点、いくつものカオスを経験したクレーの線が戻ってくる点。線の集合としての点。小さい部分が大きな全体に逆転するパースペクティブな視点を獲得する。線・この世界の厚みの中へ…

vol.6 全プログラム動画

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渡辺 智史(監督)

 

音楽: 鈴木治行

(瀬川裕美子ピアノリサイタルvol.6委嘱作品作曲家)

ピアノ演奏: 瀬川裕美子