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12/6 @TOPPAN Boulez 100 ✖️ 福士則夫 80 『ひとつの詩のはじまり』パウル・クレー

  • yumiko segawa
  • 8月14日
  • 読了時間: 4分

12/6 @TOPPAN

Boulez 100 ✖️ 福士則夫 80 


2025 年、本腰・丸腰ピアノで臨む

segaway-projectシリーズ11回目のリサイタルを開催致します🥹🕸️


題して、パウル・クレーの晩年の作品より、

「ひとつの詩のはじまり」🔠


〈私の〉オブジェ・トゥルーヴェobjet trouvé

-ソナタからアンシーズへ-


10年前からブーレーズのソナタを1番から3番まで演奏して参りましたが、この度は前回まで再三挑んできた『第2ソナタ』、初期の『12ノタシオン』以外の、現在出版されているブーレーズの全ピアノ作品を「断片」に至るまで取り上げることとなりました📚


特に未完の『第3ソナタ』のアンティフォニーの断片群に手を出すことには、様々なリスクを覚悟して…しかし、8/3門天で既に『Sigle』に小指一本引っ掛けておいた🤌…2019年に密かにUniversal Edition から出版されている「アンティフォニー」の経緯も少しずつ綴っていきたいとおもいます。https://www.universaledition.com/en/Troisieme-Sonate-Formant-1-Antiphonie/P0295129


ついに妊娠状態のまま他界してしまったBoulezの「work in progress」の動きの只中に、

それこそご本人も仰るダンテの『神曲』の“Selva Oscura(暗い森🌳)”に導かれるように…「断片」そのものと「予感」に満ちたスケッチ↔︎作品、「作品:全体/断片」をプログラムに持ち込んだこの不確実な感覚を、まずは聴き手の皆さんにそのまま受容してみていただきたいです🥹


「護られるもの」から「聴かれるもの」へ。


しかし、ブーレーズのスケッチ研究は🇬🇧のピアニスト兼音楽学者のPeter O Hagan氏や、Caroline Potter氏による2024年の新著もあり、ピアノ作品だけでなく、

《…explosante-fixe…》(1973-94)

Répons(1981-84)

Dérive 1(1984)

Dérive2(2006)

Sir Incises(1996-98)

などの作品の中でブーレーズが如何に創造的に素材「objet trouvéの収縮をしていたか、そうした複層的な状況を認知していくことは演奏家にとっても聴き手にとても有効と思います。


このすべてをもって、12/6「Boulez 100 地点」に辿り着きたい…!


そして並行して今年、福士則夫先生の80周年ですが、私が向き合う世界初演作品は、“80歳のフクシノリオ”にあらず❗️

なんと“22歳のフクシノリオ青年”に、38歳のワタシが向き合うこの逆説的なクロッシングです🧐💨

もちろん、先生は「過去の自分」と「今のご自分」との耐え難い疎遠感のなかで、私と対話してくださっています。この対話の内容🗣️はこれから少しずつ開いて参ります。


私が、ブーレーズの「断片」と向き合う覚悟を決めた昨年秋、ふと福士先生にお話した時に、先生の58年前の「断片」の記憶が引き出されてきたのでした…💭


この福士則夫青年の若書きのピアノのための大曲は、『5つの断片』(1967)です。

日本近代音楽館には、現在10数人の限られた作曲家の自筆譜とスケッチが保存されています。

このたびは、日本近代音楽館からわざわざ取り寄せていただいての、世界初演への準備の体勢を取らせていただきました。しかも、こちらからお願いして、『5つの断片』のスケッチのみならず、当時のオーケストラ作品『抒情的2章』などのスケッチ📝に至るまで取り寄せていただき、現在私の目の前にはフクシノリオ資料がうず高く…📚


ご協力いただきました日本近代音楽館、そして福士則夫先生に心から感謝しての、本企画です🙇‍♀️🍀


その意味で、「Boulez 100 ✖️福士則夫 80」が並行してあることはあまりにもこの4ヶ月を豊かにしてくれることでしょう。


まずは、このプロジェクトを皆さまに知っていただきたくて、お知らせまで🙇‍♀️✉️


---

9/5にトッパンボールチケットセンターにて🎫発売日を迎えますが、

瀬川のDMや

でもご予約受付ております🙋‍♀️


segaway-project瀬川裕美子ピアノリサイタルvol.11

12月6日(土)15時開演@TOPPANホール

「ひとつの詩のはじまり」

〈私の〉オブジェ・トゥルーヴェobjet trouvé

-ソナタからアンシーズへ-


・P.ブーレーズ:ピアノソナタ第3番(1955-63)

P.Boulez: P.Boulez: Troisième Sonate pour piano

ーフォルマント1:アンティフォニー(断片)より

Formant 1: Antiphonie (fragments)

Antiphonie I.II, SigleI.II, Trait initial

ーフォルマント2:トロープ

Formant 2: Trope

ーフォルマント3:コンステラシオン

Formant 3: Constellation»

 

・P.ブーレーズ:スケッチの断片(1987)

P.Boulez: Fragment d'une ébauche

 

・福士則夫:5つの断片(1967)世界初演

Norio Fukushi: Five Fragments for piano

I, H

II, 技法について

Ⅲ, S,B, W

Ⅳ, Y.

V, P-B

 

・P. ブーレーズ:ピアノソナタ 第1番(1946)

P.Boulez: Première Sonate pour piano

 

・J.S.バッハ:フーガの技法 BWV1080より

「3つの主題によるフーガ」(断片)

J.S.Bach: Fuga a 3 [4] Soggetti BWV1080/19

 

・P.ブーレーズ:天体の1ページ(2005)

P.Boulez: Une page d' éphéméride

 

・W.A.モーツァルト:ロンド K.494

W.A. Mozart: Rondo K.494 F Dur

 

・P.ブーレーズ:アンシーズ(1994/2001)

P.Boulez: Incises

 




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