湯浅譲二先生「我が音楽人生」の講演会)@慶應大学三田キャンパス---音楽三田会主催

May 26, 2019

 昨日、湯浅譲二先生「我が音楽人生」の講演会に行って参りました(*^^*)@慶應大学三田キャンパス---音楽三田会主催

 

もうすぐ90歳を迎える湯浅先生が生き生きと、代々続くお医者さん家系の湯浅先生の歴史から、慶應大学内で転科をめぐるひと悶着→作曲家へのちょっと面白い秘話から、実験工房のお話、先生が音楽に終始求められてきた根源のことから、盛り沢山でしたが、なんといっても、最後の
「おやすみなさい Mez.平山美智子さん pf.高橋アキさん」
の音源で締め括られた時、なんか込み上げるものがあってウゥとなりました(;_;)会場全体もすすり泣き状態に…。

...

長田弘さんの何度も呼び掛ける温かいおやすみなさい~歌詞に寄り添った名曲で、平山美智子さんの歌声を私はそこではじめて聴いた訳だけれど、「おやすみなさい」の根源を聴かせて頂いたような深い気持ちに。声を聴いたというより、もうもっと深いものを開示してくれる声。アキさんとのアンサンブルは本当におおらかで、ピアノの前奏からなんだか会場は宇宙空間に。。。

アキさんからあとで、「何度も繰り返されるおやすみなさいのメロディーは毎回全てがどれとして同じものはなく、結構コードの変化も目まぐるしくて難しいものよ」と(^^)

 

それら珠玉の工夫が、湯浅先生の究極のテーマである「人間とは何か?」をそっと私たちに開いてみせてくださったのです。

献身的に譲二先生を支えていらっしゃる娘さんの玲奈さんにもいつも感動していますが、玲奈さんもやっぱり、「おやすみなさい」を聴いて涙ぐんでいらっしゃいました。

 

湯浅先生、お父様がドイツからシベリア鉄道に乗って持ち帰られたという西洋音楽のレコードを随分聴いて幼稚園時代を過ごされたとのこと。謡いを4年間されていたり。だから、

「僕はその頃の日本の音階から入っていくみんなと違って、西も東も僕の中にはじめからあったのです」と。

「日本人、西洋人…etc.という以前に、作曲はCosmologyの表現だと思う」

「Cosmology」を求めてきた先生の中では、そこには全てが含まれる。生まれ育ってきた生い立ち、経験、そして生の方向。

されど、それらを「未聴感」として新たに開かなくては。それが湯浅先生のミッション。

「僕は、John Cageにだって『未聴感』を聴いたことがないんです。他にも、まだ、ない」

 

可塑的時間。-chronoplastic--

「まっすぐの音でなくて、曲がった音だけでできたものを創ろうと思って…」

 

ホワイトノイズで電子音楽を書く、譜面を書く。

「僕が一番最初にしたんです」とそのお言葉は力強かった。

 

芭蕉--鈴木大拙-----宇宙的無意識をどう表現するかの探求は、このホワイトノイズの中に。未聴感として。

『芭蕉の情景---あかあかと 日は難面も 秋の風』を聴く。先生が選ばれた、珠玉の1曲。

 

ここでの語り口、なんだか、今私も練習している先生のピアノ曲『内触感的宇宙』にも共通するものをふと感じました。

----福島という先生の故郷に向けて呼び掛ける“おやすみなさい“を書きながら、Cosmologyに開かれた、誰も聴いたことのない、ずっと変わり続ける “おやすみなさい” で呼び掛け続けてくださる---

 

『相即相入~2つのフルートのための~』は、拍がない作品という。

先生の中で数理的な操作はあるものの、2人の持つ違うテンポが、自由にたゆたう中で進行する…

 

私は、フェルドマンの『Why patterns?』経験をふと思い出した!私にとっては、それが現代音楽への扉を開いた体験だったから。静かな強烈な出来事として鮮明に思い出せる(>_<)

why patternsはヴィブラフォンとフルートととのトリオで、30分余り。出だしと、順次下降で合わせるコーダ最後の1ページまでは、ずっと、相即相入。
最初は不安でもありながらも、段々にこの感覚を心地よい緊張感として体で覚えていったのを覚えている。

 

そして今、アキさんの新CD、
『モートン・フェルドマン バニータ・マーカスのために piano:Aki Takahashi』
を聴いている。

今の私の生活を何ら邪魔しない。信頼を持ってずっと耳を傾けて。

静かで優しい変化する変わりなさ。

 

1985年の初演時の照明のハプニング→奇跡の起こりについて、ジャケットのアキさんのエッセイの中で綴られている。アキさんの、「譜面台など邪魔に感じてしまう」・・・そんな思いから招くことになってしまったらしい、照明のハプニング。しかし途中から、あぶり絵のように薄暗闇から浮き上がってきたフェルドマンの譜面に食いつくように目で追いながら、アキさんが最後まで弾き続けられた『バニータ・マーカスのために』。私もその場に居合わせてみたかった。(おっと、しかしそれは私が生まれる1年前の出来事!苦笑)フェルドマンも「こんなに感動したのははじめてだ!」という名演だったという(*´∀`)

それが、2007年に録音されこのたびようやくリリースされる!

 

発売前にこうして聴かせて頂けたのも、昨日、湯浅先生のCosmologyの中でアキさんと出会えたご縁であり、奇跡と感じたり。

帰りに、アキさんと山内里佳さんと焼き鳥屋さんで軽く~のあと、東京タワー🗼をバックにみた、三田!w

 

 

 

 

 

 

 

 

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