門天ホール主催の「両国橋のほとりで音楽祭2025」ー自分史を巡るパウル・クレーリサイタル『ある音楽家のための楽譜』
- yumiko segawa
- 6月10日
- 読了時間: 5分
8/3(日)
2025下半期1つ目の「クレー・リサイタル」です💫
門天ホール主催の『両国橋のほとりで音楽祭2025』にて、ソロ・リサイタル出演させて頂きます。
曲目詳細・コンセプトは以下に📑
この度、門天ホールさんから出されたお題は「自分史」。
8/2〜8/10まで土日の4日間で、4人のピアニストが4様の、それぞれスペシャルプログラムを用意しました。凝縮されたガチのリサイタルを開催します😇🙌
「自分史」というのもなかなか気恥ずかしい気持ちがしつつも、両国門天の名物ナビゲーター田中美登里さんとのトークで本企画を深掘りするので、演奏してトークして…ミドリさんにはきっと新たな気づきを与えていただけることでしょう🗣️
言ってみれば、外部への遠心的方向性に広がることではなくて、他者と出会う場所は、そう、自らの内奥にまっすぐに下りてくるところにあるはず🥹✨さて、何が出てくるでしょう!?
今回出演する他の3名のピアニストは、私にとってもお馴染みの、個性的で秀逸な方々です✨
スクリャービンのスペシャリストでベルリン在住の同世代の保屋野美和さん!門天4人組(現在進行形🏃♀️)でも仲良しの珠玉のリゲティ弾きで尊敬する結衣ちゃん!現代音楽シーンでいつも私たちを驚かせてくれるアクティブなリムさん!
私は相変わらず、音楽で奏でるクレー展を開催します。いみじくもday2-8/3は静岡市美術館クレー展の最終日です🗓️ https://shizubi.jp/exhibition/20250607_paulklee/250607_01.php
ぜひ、夏の一番暑い時期、出来たら4日間門天に通って更に熱くなりませんか?🤗✨お待ちしています!
とりあえず瀬川のDAY2のこと、
とてもこのプログラムをひとことでは言い表せないので、少しずつお話させて頂きます🙇♀️📝
10年前に始動したsegaway-projectリサイタルですが、これまで委嘱させていただいた夏田昌和先生『Bachの名によるパッサカリア』、鈴木治行さん『Lap Behind』、近藤譲先生『三冬』を、今回はいちリサイタル上で、結集致します!さて、この現象をなんというのか、まだ命名できません。「再演」と一口に呼んで良いものだろうか?🤔また、自分史で言えば「B→C」での北爪裕道さんの拡張ピアノのための委嘱作品『Reincarnation』もございますが、これはまたの機会に。
そして+αに、オランダの作曲家:ピート・ヤン・ファン・ロッスムさんの『amour』が加わります!これは正式には私の委嘱作品ではありませんが、世界初演させて頂いた思い入れのある大事な作品です。今も友好が続くロッスムさんと出会えたのは、夏田先生、鈴木さんのお陰であり、そこには実は近藤先生もかかわります。
人のご縁だけで曲を選んだ訳では無いですが、それ抜きで語ることが果たしてできるものでしょうか。
これまで、どこか、クリスタルであり硬質な美しい「石」のような輝きを求めてきたところがあります。
そう、「ピエール」さんのクリスタルサウンドに、10年前からも今もずっと魅了され続けています🥹✨ピエール・ブーレーズと共に今年100周年を迎えるブクレシュリエフは、演奏家に対して安住の地を与えない、常に挑発的に「書かれないもの」、「メタ楽譜」についての問いかけをやめません。勿論個人的にブーレーズに重きがありますが、私はこの2人から間接的にどれだけのものを与えて頂いたでしょう。
そして弾き歌いを入れることは、今や、ギム…ではなく、誰しも歌う権利があります😂歌いたいから歌うのです。
またバッハのテンポ・ディ・ガボタには、一筋縄ではではいかない遍歴がございます。
そして、10年前にクレー展「だれにもないしょ展」で魅せられて以来、クレー・リサイタルでは必ずあるクレー作品をタイトルに、コンセプトにしてプログラムや演奏を編んできました。クレーアルバム💿も同様に。
だからこの度も、クレーの作品『ある音楽家のための楽譜』を選びました。よって題名もこちらです。
この作品から、どんなことを演奏に、音楽的コンセプトに落とし込んでいけるのでしょうか🤗
こちらの作品、現在のクレー展でも展示されています!(6/7〜静岡市美術館)リサイタルで取り上げるクレー作品は、今回で7作目。
まずは、ご案内まで。
2025年の下半期、12月のクレーリサイタルも含めて、またじっくり振り返りやら行ったり来たりしていきます🐾
📨ご予約は、出演者へのDM、門天ホールへのご連絡でしたら当日受付にてお取り置きさせて頂きます。
その他、Peatixにて→ https://peatix.com/event/4403846
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8/3(日)
15:00開演/14:30開場
Day2 ある音楽家のための楽譜
(Albumblatt für einen Musiker) / Paul Klee
選曲・出演 瀬川裕美子
*コンセプト*
Paul Kleeの絵画・造形思考と共鳴してきたSegaway-project企画10年間の解体/再構成+a版。
自らの委嘱作品が一堂に会しての再演、そして今年生誕100周年を迎えるブーレーズとブクレシュリエフの作品を軸に“構造”に迫る、「クレー展」のような夢想的な造響思考”への誘い。
第一部演奏
・P.ブーレーズ:「第3ピアノソナタ」より第1
フォルマント-アンティフォニー:シグル
P.Boulez : Troisième Sonate, Formant 1 -Antiphonie : Sigle (1955-63)
・近藤譲:三冬(2019/瀬川裕美子委嘱作品) -
Jo Kondo: Three Winter Months (a commissioned work 2019 by Y.Segawa in 2019)
・J.ブラームス:間奏曲
op.119-3
J. Brahms: Intermezzo, 4 Klavierstücke op. 119, No.3 C dur (1893)
・A.ブクレシュリエフ:「ピラネージによる6つのエチュード」
A. Boucourechliev : Six Ètudes d'après Piranèse pour piano solo (1975)
・ピート=ヤン・ファン・ロッスム :amour
Piet-Jan van Rossum : amour à Masakazu Natsuda (2018)
• 鈴木治行:Lap Behind(2017/瀬川裕美子委嘱作品)
Haruyuki Suzuki: Lap Behind (a work commissioned by Y.Segawa in 2017)
・F.プーランク:その小さな優しい顔 ♡弾き歌い
F.Poulenc: Ce doux petit visage, FP 99(1939)
・P.ブーレーズ:天体暦の1ページ
P.Boulez: Une page d'euphemeride(2005)
・夏田昌和:Bachの名によるパッサカリア
(2015/瀬川裕美子委嘱作品)
・J.S.バッハ:「テンポ・ディ・ガヴォット」
J.S.Bach : Partita Nr.6 BWV 830, Tempo di Gavotta (1725)
第二部対談(瀬川裕美子+田中美登里)
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